クルミ割わり人形にんぎょうと鼠ねずみの王様おうさま
胡桃夹子和老鼠国王
(ホフマンの童話どうわ)
(霍夫曼童话)
昔々むかしむかしの、あるクリスマスの前まえの晩ばんでした。
很久很久以前的一个圣诞节前夜。
女おんなの子このマリーは、お父とうさんとお母かあさんから、とっても素敵すてきなプレゼントをもらいました。
小女孩玛丽得到了爸爸妈妈送的非常漂亮的礼物。
美味おいしそうなお菓子かし、玩具おもしゃの馬うま、ネジで動うごく兵隊へいたいさん、それから、とても素晴すばらしいお城しろ。
有看起来很好吃的点心、玩具马、上弦的木偶士兵、还有一座非常漂亮的城堡。
その中なかでマリーが一番気いちばんきに入いったのは、変へんな格好かっこうをしたクルミ割わり人形にんぎょうでした。
玛丽最中意的是一个造型奇特的咬核桃小人。
「あたし、あなたが大好だいすきよ」
“我最喜欢你了。”
マリーがクルミ割わり人形にんぎょうを抱だいて、そう言いった時ときです。
玛丽把小人抱在自己的怀里说。
突然とつぜんそこへ、何十匹なんじゅっぴきもの鼠ねずみの大軍たいぐんが押おし寄よせてきたのです。
就在这时,突然涌过来了几十只老鼠大军。
すると、どうでしょう。
结果,怎么样呢?
今いままでじっとしていた人形にんぎょうたちが動うごきだして、鼠ねずみの大軍たいぐんと戦争せんそうを始はじめたではありませんか。
原来一动不动的木偶们开始动了起来,和老鼠大军展开了战争。
もちろん、マリーに抱だかれていたクルミ割わり人形にんぎょうも立たち上あがって、勇いさましく戦たたかいました。
当然,被玛丽抱在怀里的咬核桃小人也站了起来,英勇地加入了战斗。
ところが、鼠ねずみは大勢おおぜいです。
但是,老鼠太多了。
人形にんぎょうたちは、負まけそうになりました。
眼看着木偶们就要失败了。
そこで思おもわずマリーは、自分じぶんの靴くつを鼠ねずみの大軍たいぐんに投なげつけたのです。
玛丽顺手拿起自己的鞋砸向了老鼠大军。
鼠ねずみたちはびっくりして、逃にげていきました。
老鼠们吓了一跳,逃跑了。
次つぎの晩ばん、また鼠ねずみの大軍たいぐんがマリーの部屋へやへやってきました。
第二天晚上,老鼠大军们又来到了玛丽的房间。
「おい、ちびすけ。おれたちにお菓子かしを寄よこせ。寄よこさないと、クルミ割わり人形にんぎょうを殺ころしてしまうぞ」
“唉,小崽子,赶快把点心交出来,否则的话,我们就杀了咬核桃小人。”
鼠ねずみたちはこう言いって、マリーを脅おどかしました。
老鼠们威胁玛丽道。
マリーはクルミ割わり人形にんぎょうをしっかり抱だいて、首くびを振ふりました。
玛丽紧紧地抱着咬核桃小人,摇了摇头。
ところが、次つぎの晩ばんも、その次つぎの晩ばんも、鼠ねずみたちはやってくるのです。
但是,第三天晚上,第四天晚上-----,老鼠们又都来了。
「ぼくに、刀かたなを貸かしてください。そうしたら、鼠ねずみたちをやっつけてやります」
ある晩ばん、クルミ割わり人形にんぎょうが言いいました。
一天晚上,咬核桃小人说:“给我一把刀,我要把老鼠们都杀了。”
そこでマリーが、玩具おもちゃの刀かたなを持もたせてやると、クルミ割わり人形にんぎょうは鼠ねずみの王様おうさまと戦たたかって、とうとう王様おうさまを倒たおしてしまいました。
于是,玛丽让咬核桃小人拿了一把玩具刀。小人和老鼠国王开始了决战,最后把国王打死了。
「刀かたなを貸かしてくれてありがとう。お礼れいに、あなたを人形にんぎょうの国くにに連つれていってあげましょう」
“谢谢你借给我刀,为了感谢你,我带你去木偶王国看看吧。”
クルミ割わり人形にんぎょうは、マリーを楽たのしい人形にんぎょうの国くにへ連つれて行いってくれたのです。
于是,咬核桃小人带着玛丽去了快乐的木偶王国。
朝あさになって、マリーは家いえの人ひとにその話はなしをしました。
到了早晨,玛丽把这件事告诉了家人。
「マリー、それは、あなたが夢ゆめを見みていたのよ」
お母かあさんが、言いいました。
妈妈说:“玛丽,这一定是你做的梦。”
「そうだよ。大体だいたい、そんな馬鹿ばかなことがあるはずないじゃないか」
お父とうさんも、言いいました。
爸爸也说:“是啊,怎么会有这种荒唐的事呢?”
(そうね。夢ゆめだったのかも)
(是啊,也许真的是一场梦啊!)
ところが、それから何年なんねんか経たった、ある日ひのことです。
几年后的一天。
マリーの家いえに、立派りっぱな若者わかものが尋たずねてきました。
一位帅气的年轻人来玛丽的家拜访。
玄関げんかんに出でたマリーを見みると、若者わかものは優やさしい目めで微笑ほほえみます。
年轻人看着玛丽从大门口出来,微笑着用温柔的目光注视着她。
始はじめて見みる顔かおですが、マリーは、若者わかものとどこかで会あったような気きがしました。
第一次见面,怎么会有一种似曾相识的感觉呢?
「???あなたは、だあれ?」
玛丽很奇怪问道:“你是谁啊?”
「わたしは、あなたのおかげで人間にんげんに戻もどることができた、クルミ割わり人形にんぎょうです。子こどものころ鼠ねずみの呪のろいを受うけて、人形にんぎょうにされてしまいました。でも、あなたが貸かしてくれた刀かたなで鼠ねずみの王様おうさまを倒たおし、やっと人間にんげんになれたのです」
“我是咬核桃小人啊,托你的福,我又变回了人。小时候我中了老鼠的诅咒,成了木偶。后来用你借给我的刀,打倒了老鼠国王,终于变回了人类。”
それを聞きいて、マリーは、すっかり嬉うれしくなりました。
玛丽听后非常高兴。
「どうか、わたしのお嫁よめさんになってください」
“请你嫁给我吧!”
「はい」
“好!”
マリーは若者わかもののお嫁よめさんになって、銀ぎんの馬うまが引ひく金きんの馬車ばしゃに乗のって、若者わかものと一緒いっしょに出でかけていきました。
玛丽做了年轻人的新娘,坐着银马拉的金马车和年轻人一起离开了家。
これはマリーの夢ゆめなのか、それとも本当ほんとうのことなのか、マリーにも分わかりません。
这到底是一场梦,还是真实的事情,连玛丽自己也不清楚。
本当ほんとうなら、素敵すてきですね。
要是真事的话,就太好了。
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